最近は少なくなっているように感じますが、ハイディー・B、Ⅱのパンクはまだ比較的多いです。
女性誌VERYとの共同企画で規格販売されたこの自転車は、非常に人気が高く、ご指名買いが多く1か月以上の納期が掛かっていた記憶があります。この規格に参加した方と、お話する事がありましたがとにかくデザイン重視で規格が進んで、タイヤに関しては太いのがカッコイイと意見が多く決まったようです。
ブリジストンさんが製造に関わっているのであれば、タイヤに関してはもう少し考えてもらいたかったですね。
さて、販売当初この自転車のタイヤは、MTBで使用するような軽量なタイヤが装着されていました。電動アシスト自転車+チャイルドシート付き自転車本体の重量+運転者+同乗者の重さに後輪のタイヤが耐え切れずパンクをするケースが多くありました。
空気圧を常に注意をすればパンクする確率は少なくなりますが、現在のタイヤは見た目は一緒でも仕様が違うのか、タイヤの製造ロットによってもトラブルの発生状況も変わっています。
タイヤのトラブル
ハイディー・B、Ⅱを購入時から使用していたタイヤの違いです。
タイヤ1
パンクする事もなく最後まで使い切ったタイヤです。
タイヤ・チューブを交換した経緯:空気は頻繁に入れていた。パンクすることなく使っていてタイヤの溝がなくなってきたので交換。
タイヤ内のカ―カスが出てくるまで使用したタイヤですが、もっと早めに交換する事をお勧めします。
タイヤ2
パンクが多く、最終的にタイヤが使えなくなったタイヤです。
タイヤ・チューブを交換した経緯:パンクが多く事前にチューブが削れてチューブを交換。その後使用していたら自転車がふら付いてきたのでタイヤ・チューブを交換。
サイドウォールが破損してしまい、空気を入れた状態でタイヤの形状を保てなく歪んだ状況でした。自転車が左右に揺れる場合は一度確認してみましょう。
この2種類のタイヤですが、サイドウォールの厚さが異なっており、タイヤ2は自転車に乗る距離は毎日短かったようですがタイヤが破損してしまいました。
次に、チューブのトラブルです。
チューブのトラブル
ハイディー・b、Ⅱで起こるチューブのトラブルです。
チューブ1
タイヤにあまり空気を入れない状況で自転車を使用している場合、チューブとタイヤの内側が擦れてチューブに穴があきます。
この時、チューブ、タイヤの状態が悪い場合は交換が必要です。
チューブ2
長期間使用していると、チューブのホイールのリム側に設置している部分が、スポークと干渉してチューブ表面が変形して避けます。
長期的に使用していると起こりえるトラブルです。パンク修理をして使用しても良いですが、短期間の間で別の個所が同様な状態になる場合があるのでチューブの交換が必要です。
チューブ3
チューブを交換して一か月後の状態です。某自転車の修理屋さんが交換したチューブなのですが、チューブ2と同じようにチューブ表面が変形した状況となっていました。
このチューブですが電動アシスト自転車用ではなく、某メーカーの普通のチューブで、シティサイクルでの利用は問題はないのですが仕様の合わない自転車に使うとこのような状態になってしまいます。
上記のタイヤ・チューブのトラブルは他の電動アシスト自転車にも起こりますが、ハイディー・B、Ⅱには多いです。また、特に後輪がパンクをした後、ただでさえ重い自転車なのにチャイルドシートにお子様を乗せたまま自転車を押し進めると、後輪のタイヤが外れチューブも飛び出し、後輪のギヤ側、またはブレーキ側にチューブが絡まり動かなくなりますのでご注意下さい。
ハイディー・B、Ⅱでタイヤ・チューブのトラブルを防ぐには
次の点が重要です。
・タイヤ空気圧の管理
・細いタイヤにしない
・電動アシスト自転車用の部品を選ぶ
タイヤ空気圧の管理
タイヤの空気は、2週間に一度は空気をいれましょう。
面倒であれば、スーパーバルブの使用をお勧めします。
スーパーバルブですが、既存のバルブと交換するだけで入れた空気が抜けにくくなります。個体差はありますが、一か月は空気が抜けない状況になります。
細いタイヤにしない
チャイルドシートを取り付けてあるのであれば、安定感がある太めのタイヤ【26×1.95 純正品と同じ位】をお勧めします。自転車自体重いのでコーナーや角を曲がったりする時の安心感が違います。
これは個人的な見解なのですが、ハイディー・B、Ⅱで通常より細いタイヤ【26×1.75、26×1.50】の自転車は、上記のチューブ1が起きやすいです。空気の管理の問題と思われますが検証中です。
電動アシスト自転車用の部品を選ぶ
ハイディー・B、Ⅱ向けの26㌅H/Eのタイヤで電動アシスト自転車専用のタイヤが無い状況です。純正品の26㌅HEのタイヤはありますが、上記で描いた様に仕様が異なる製品があるので不安になります。
通常であれば、電動アシスト自転車専用のタイヤは肉厚で強度が強くなっていて、メーカーによって硬い【例:パナレーサー製品】、柔らかい【例:IRC製品】があり、車重からタイヤ・チューブの劣化を防いでいます。
おすすめのタイヤ
・IRC製品:ブリモ H/E 26×2.00【IRC NO:19632G】
数多くのハイディー・B、Ⅱに取り付けた実績もあり評判の良いお勧めのタイヤで、転がり抵抗を低減させた街乗り用ブロックパターンのタイヤで耐候性に優れたタイヤです。
・IRC製品:メトロ H/E 26×2.00【IRC NO:19632F】
長持ちの為の耐候性の高いゴムを使用し、また転がり抵抗も少なくパンクしにくい構造のタイヤですが、スリックに近いタイヤなので濡れた路面で滑りやすいので注意。
おすめのチューブ
・IRC製品:チューブ H/E 26×1.60-2.125 英式バルブ【IRC NO:29911J】
一般的なチューブですが、IRC製品タイヤ:ブリモと一緒にハイディー・B、Ⅱで使用した実績がありお勧め。
・パナレーサー製品:スーパーチューブ H/E 26×1.625-2.10 英式バルブ【品番:0TH26-E-SP】
肉厚加工を施した耐パンク性能強化チューブで、さらに安心を求めるのであればこちらがお勧め。
最後に、ハイディー・B、Ⅱのパンク修理、タイヤ・チューブ交換をする中で、各メーカーの製品の状況を見てきました。
空気圧の管理をしっかりしても、タイヤ、チューブの部品が合わないとトラブルが発生する。タイヤ・チューブが良くても、空気圧の管理が悪いとトラブルが発生する。と面倒な自転車に感じますが、管理と部品の選定を間違わなければ快適に使えるので覚えておきましょう。